NHKスペシャル「超常現象~科学者たちの挑戦~」
番組は見てないので本を読んでみた。NHKが製作するのだから「お手盛り」はないだろうと。がっかりした。この種の番組はお手盛りがなければこんなにつまらなくなるものかと。
すべての取材に結果が出ていないのである。考えてみると当然だ。研究者達が百何十年も研究して来て結論が出ていない世界であり、メディアが短期間取材したくらいで結果が出るはずもない。
「幽霊」は未知なる存在か
まずはイギリスでの取材。日本にも心霊スポットは数多くあるが、研究の歴史が長いイギリスで取材することになる。「もっとも幽霊に憑かれた城」での取材、まず目撃者の話や他の目撃談の調査。途中から心霊調査では世界的に有名な研究機関であるSPR(心霊研究会)の調査と合同でいろいろな器材での調査を行う。気温や電磁場に一時異変は発生するも、確固たる心霊現象や映像でのは確認はできなかった。幽霊の目撃談は、壁のしみと過去に起きた殺人事件の被害者の容貌への思い込みがシンクロしたとの説もある。
「死後の世界」を垣間見た人々
オランダ、アメリカ、日本での臨死体験者の話を例に上げ、そのほかにも数多くの話をきき、共通するイメ-ジとして下記を上げている。
●気がつくと暗いトンネルの中におり、その先には明るい光。
●光の中には見たことも無い美しい景色、聞いたことも無い心地よい音楽。
●決して会えない大切な人が待っていることもある
●無上の愛や大きな幸せを感じる。
但し、一部の研究では、脳が低酸素状態に陥ったときに同様の状態になることが報告されている。
体外離脱においても、ある器材の実験で同様の感覚を体験することが証明され、脳の錯覚だと結論付ける学者もいる。ただし、離脱した身体が他の場所に移動し、そこで見た物が当たっていた症例等については原理が解明されていない。
「生まれ変わりの子供たち」
前世の記憶を持って生まれてくる子が結構いるらしい。その子の言う前世のとおり、知るはずも無い言語をしゃべったり、人名地名を言ったり、歌を歌ったり。研究者が調査すると、ほとんど当たっている。なぜか2~3歳から話し始め、6~7歳で普通の人生に戻るらしい。実例を何件か紹介している。現在も研究は続けられているが、解明されていない。
「スプ-ン曲げ」はトリックだったのか
一時期「超能力」の大ブ-ムをおこした「ユリ・ゲラ-」へのインタビュ-を試みる。以前ほどではないが、今でも現役で世界各地でショ-を行っているらしい。
彼は世界的に有名になる前に、極秘にCIAの依頼を受けたアメリカの名門研究所に招かれて科学的な検証に協力している。物に触れずに動かす実験はブレはあるもおおむね再現、スプ-ン曲げは触れずにはできないが、触れば100パ-セント曲げており、透視能力はかなりの高確率で体現できたそうである。この結果がレポ-トされたことで彼は世界的に有名になり、一大ブ-ムを起こした。
その後出てきたアメリカのマジシャンが、ユリ・ゲラ-の行う超能力現象をほぼ再現するばかりか、有名な超能力研究所の学者の実験にも協力、超能力の存在を認めさせた上で「トリック」であることを暴露し、超能力の存在を全否定してしまった。それ以降アメリカの科学界では超能力の研究はタブ-となった。
日本でもブ-ムの最中にはスプ-ン曲げができるという少年達がたくさん現れたが、大半が後になって種を見破られている。
また、最近人気のメンタリストDAIGOさんも本で再現していた。彼が言うには、金属といえども力が伝わりやすい部分があり、テコの原理で簡単に曲げられ、あとは心理学的に、見ている人の錯覚を誘うだけらしい。また彼は、これも一時ブ-ムとなっていたインドの「サイババ」が何も持っていない手から聖灰を出す仕掛けも解説。あらかじめ固めておいた灰を指の間にはさみ、祈るようにもう一方の手を重ねておけば何も持っていないように見える。
「トリックの教科書」(ゆうむはじめ著)では、テレビで放映された超能力現象(主に中国の自称超能力者)について映像を再生しながらトリックであることを証明している。
さて、ユリ・ゲラ-に話を戻す。世界中で賛否両論があり、批判・バッシングも受けたが、今となっては気にせず、自分は自分で本物として生きている。スプ-ン曲げのリクエストに対しては、最初は嫌がるも途中でスプ-ンを受け取り、すばやく別室に移動してあっという間に曲げてしまったらしく、撮影は間に合わなかったらしい。消化不良~!
「国家が認めた超能力」
ユリ・ゲラ-の一件以来、表立っての研究はタブ-となっていたが、遠隔透視の能力については研究者も否定できない面があった。そこへ、ソビエトがこうした能力を軍事利用する研究を行っているとの情報が入り,急遽極秘裏に研究が再開された。すでにユリ・ゲラ-は世界的に活動しており協力は望めず、アメリカ人の中から選ばれた人材による研究・訓練が始まり、数年後には超能力部隊が設置された。軍事上様々な実績を残したが、メカニズムは未だに解明されておらず、冷戦終結に伴い廃止、現在メンバ-はコンサル会社を興し、全国から相談・調査依頼が寄せられている。番組では彼らにコンタクトを取り、実験を依頼。快く引き受けてくれたものの、結果は芳しくなかった。またまた消化不良~!
あと二項目あるがとりたてて書くほどでもなく割愛
おっさんは怒っている。
国民から視聴料を分捕っておいてこんな消化不良の番組を作るとは。
これでは19世紀におきた心霊現象ブ-ムに、ケンブリッジ大学の有名教授をはじめとして数々の優秀な科学者が真剣に研究・検証をおこなった「幽霊を捕まえようとした科学者たち」に遠くおよばない。
消化不良といえば、「本当にあった呪いのビデオ」も結論に至らない話が多い。最後は決まって「○○○○とでも言うのだろうか...」のナレ-ションで終わる。言ってくれ~!そうだと言ってくれ~!○○の呪いだ!と明言してくれ~!二重の意味で眠れねぇ~!
ただし、恐怖の映像はばっちり流しており、インパクトはぜんぜん違う。
NHKよ、視聴料返せ!あッ、この番組見てないんだった。